辻一弘

2014.04.21

辻一弘

お世話になっております。松本です。

 

先週の金曜日深夜、NHKのEテレで
日本人特殊メイクアーティストの
辻一弘さんの特集をしていたので観ました。

今回は再放送とのことでしたが
私は初見で、とても惹きつけられる内容だったので
見入ってしまいました。

 

辻さんは特殊メイクでアカデミー賞に2度もノミネートされたことがあり、
「Men In Black」や「猿の惑星」など大作を続々手がけ
一時はハリウッドの第一線で活躍された方なのですが、

自分の作品を観た人の感動をもっと身近に味わいたいと、
展示会に出展する作品づくりに転向しました。

 

特殊メイクの技術を駆使して、
過去の偉人の「顔」を再現する、彫刻作り。

 

特集では、ウォーホルの「顔」を制作する過程に密着していました。

 

彫刻と言っても、
辻さんは実際の顔の4倍ほどの像を
まず粘土で作ります。

皺や毛穴、細かい表情まで作りこむのですが、
この粘土の像は、シリコンを流し込む型です。

 

この粘土から型を取ったシリコンが「顔」の元になり、
そこに10万本以上の髪の毛を一本一本手で植え、
皮膚には10種類の色を少しずつ重ねて血色をつけていき、
眼球、睫毛、体毛、目の潤みまで、
辻さん独自の手法で作成・表現して
「顔」を作っていきます。

ここまでの作業で半年以上。
 
辻さんの凄いところは、
これらの技術を惜しみなく見せながら作業するところ。
勿論すぐに真似出来るものではないからなのですが、
見ているものに創作意欲を湧かせたいという思いも
あるのではないかと思いました。

 

ウォーホル像は、彼の半生を表現する為に
全盛期の40代の顔と晩年の60代の顔の2つを制作していました。

 

百聞は一見に如かずなので
再々放送があれば皆様にも是非見て頂きたい特集でした。

 

辻さんのウォーホル像が展示されている様子。
写真みたい、とか生きているみたい、とかいう表現が陳腐に感じるほど
作品として活き活きしていました。

画像では伝わりにくいかもしれませんが、
本当に素晴らしい作品でした!

いつか間近で見てみたいです。