- 2013.10.18
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アートか?落書きか?
おつかれさまです。メディア開発部の春山です。
初対面の人に「広告代理店でデザイナーをやっている」なんていうと、なにかスゴく大げさに聞こえるようで、有名な超一流広告代理店様をイメージされてしまって「ちがうちがう、そうじゃ、そうじゃない」と必死に否定してる自分もなんだかな〜、と思うことがよくあります。
とはいえ、そういう「肩書き」で「レッテル張り」してしまうことは、自分自身よくあります。「行列が出来る店は美味い」とか「アイドルグループなのにかわいくないやつがいる」とか。自分の物差しではなく、他人が定めたイメージだけで分かった気になってしまうことは、なにかとても大きな見落としをしてしまう気がするので、普段からちょっと気をつけて生活しております。茨木のり子さんの「自分の感受性くらい自分で守ればかものよ」は座右の銘です。
一人で知らない街の定食屋にブラリと入ってみる面白さが醍醐味のドラマ「孤独のグルメ」で紹介された店に、孤独じゃないお客さんがブラリじゃなく決め打ちで殺到している、というような話や、厚手のトレーナーを着た上に薄手のシャツを「プロデューサー巻き」している本末転倒な格好の話などを聞くたびに、身が引き締まる思いです。
バンクシーというグラフィティ・アーティストは、世界中の壁に社会風刺的なグラフィティをドロップすることで一躍有名になりました。「アートか?落書きか?」と議論されるグラフィティ・アートの世界ですが、バンクシーの作品はサザビーズのオークションで数千万円の値が付くことからわかるように、商業的なアートとして認められていると言えます。そんなバンクシーが、ニューヨークの路上で名前を伏せてスプレーアートを売ってみたらどうなるか?というドッキリ的実験映像がこちら。
最終的に1枚60ドルの絵が7枚が売れて、売り上げは420ドル。バンクシーの名前だったり「オークションで買えば60万ドルのところをお値打ち価格でご提供!」みたいなパネル出して売ったらどうなったんでしょうね。と思いつつも、まあこんなもんじゃないかなという気もしますし、こういう企画にしている以上はわかっててやってるような気もします。そういう「肩書き」や「レッテル張り」から生まれる誤解のようなものを、いいように解釈して「未必の故意」として伝えるのが「広告」なのかなという気もします。
ま、そんなことどうでもいいんですけどね(みつまJAPAN)